【高専卒就職の現実】研究職は無理?現場のリアルと大卒とのキャリア格差を徹底分析
お疲れ様です、badoです。
高専生活も後半に差し掛かると、必ずぶつかる巨大な壁がありますね。
「就職か、進学(大学編入・専攻科)か」。特に成績がそこそこ良い学生ほど、この選択で悩みます。
「高専卒で就職すると、一生現場で油まみれになって働くだけなんじゃないか?」
「大卒や院卒の下請けとして、単純作業を繰り返す人生になるんじゃないか?」
その不安、本当によくわかります。私自身、化学科に在籍していた頃、同じように悩み、葛藤しました。
結論から言いましょう。
高専卒での就職には、確かに「超えられない壁(デメリット)」が存在します。しかし、それを補って余りある「爆発的なメリット」も同時に存在します。
私は就職を選び、現在は製薬工場のQC(品質管理)として働きながら、20代で資産600万円を築くことができました。
この記事では、実際に就職の道を選んだ先輩として、綺麗事は抜きにして「高専卒就職のリアル(良い面も悪い面も)」を全て話します。
あなたの人生における「就職」というとても大きな選択を、一緒に考えていきましょう。
【キャリアの現実】
高専卒就職の「3つのデメリットと壁」
まずは、厳しい現実(リスク)から直視しましょう。ここを知らずに入社すると、「こんなはずじゃなかった」と後悔することになります。
「研究開発職」への高い壁
もしあなたが「高専で学んだ知識を活かして、新しい製品を開発したい!」と強く願っているなら、高専卒での就職は茨の道です。
大手メーカーにおいて、最先端技術の研究や、上流工程の設計開発(R&D)は、基本的に「修士(院卒)」以上、最低でも「大卒」の領域です。
高専卒が研究開発部門に配属されることもゼロではありませんが、その役割は「研究者の補助(実験データの採取係)」に留まるケースが大半です。
「0から1を生み出す仕事」がしたいなら、迷わず進学して学位を取るべきです。
「現場・現業」への固定リスク(配属ガチャ)
高専卒の主戦場は、やはり「現場(工場)」です。作業着と安全靴で現場を走り回るのが基本スタイルです。
ここで注意したいのが「配属ガチャ」と「職種による働き方の違い」です。
<スキルが腐るリスク>
配属先によっては、高専の専門知識を全く使わない「ボタンを押すだけ」「目視検査をするだけ」の単純作業に従事させられる可能性があります。
<勤務体系のリアル>
設備の保全やトラブル対応がメインとなるため、夜勤を含む「3交代勤務」になる可能性が高いです。
QC(分析職)などは、試験のスケジュールが決まっているため、
日勤(土日休み)」であることが多いです。
このように、学科や職種によって働き方のQOL(生活の質)が大きく変わるのも現実です。
「出世スピード」と「生涯賃金」の格差
「実力主義」と言われつつも、日本の大手企業には依然として学歴フィルターが存在します。
同じ仕事をしていても、大卒・院卒の方が昇進テーブルの進みが早いです。
高専卒だと、どれだけ優秀でも「課長」止まり、あるいは「現場長」までといった天井がある企業も少なくありません。
厚生労働省のデータを見ても、大卒と高専・短大卒では生涯賃金に数千万円の差が出るとされています。
また、退職金の算出ベースも学歴で異なる場合があります。
ただ、個人的には「退職金」や「終身雇用前提の生涯賃金」をそこまで悲観する必要はないと考えています。これについては後述しますね。
[参考資料]


【番外編】キャンパスライフの欠落
これはキャリアなどとは別ですが、「人生の夏休み」とも言われる大学生活(サークル、合コン、長期旅行)を経験できないことは、人によっては大きなデメリットです。
「若いうちにしかできない青春」がないまま、20歳から40年以上労働者として生きる。この感覚に耐えられるかも、重要な判断基準です。
【戦略的優位性】それでも高専卒就職を選ぶ「3つのメリット」
ここからは、デメリットを補って余りある「構造的な強み」について見ていきましょう。
「学校推薦」という最強の就職パスポート
これが最大のメリットです。
大学生が何十社もエントリーシートを書き、面接で祈られ続けて精神をすり減らす中、高専生は「学校推薦」を使えば、ほぼ無傷で優良企業に入社できます。
特に狙い目なのが、「BtoBのニッチトップ企業」です。一般知名度は低いが、特定の部品や素材で世界シェアNo.1といった超優良企業が、高専生を喉から手が出るほど欲しがっています。
こうした企業に、競争率ほぼゼロで入れるコスパの良さは、高専卒だけの特権です。
「若さ」と「市場価値」の早期獲得
アカデミックな理論よりも、「現場で実際にモノを動かす力」が20代前半で身につくことは大きな武器です。
現代は転職が当たり前の時代です。もし入社した会社で給与に不満があっても、「大手企業での実務経験」+「若さ」があれば、転職市場での価値は非常に高くなります。
学歴による給与格差が不安なら、働きながら資格やスキルを習得して転職すれば良いだけと私は考えます。大手企業なら資格取得費用を会社が負担してくれるケースも多く、無料で資格取得・スキルアップが行えます。実際に私も5つほど会社負担で資格を取得しました。

「資産形成」のスタートダッシュにおいて優位
高専卒は20歳から稼ぎ始めます。大卒より2年、院卒より4年も早く社会に出るのです。
この「時間の優位性」は、資産形成の面で大きな差を生みます。
また、高専卒就職は学費がそこまでかからないのもポイントです。
初任給こそ大卒に劣りますが、「自由に使えるお金(可処分所得)」と「資産形成に使える期間」においては、高専卒が圧倒的に有利なポジションに立てるのです。
【先輩の最終チェック】
このデメリットは「あなたの許容範囲内」か?
さて、ここまで私なりにメリットとデメリットを挙げてきました。
ここで、就職・進学どちらが「理にかなった選択」なのか考えてみましょう。
重要なのは「どっちが得か」ではなく、「あなたが何を許容できて、何を許容できないか」です。
| 判断基準 | 許容できる人(就職向き) | 許容できない人(進学向き) |
|---|---|---|
| 仕事内容 | 既存の技術を使って、製品を安定供給することにやりがいを感じる。 | どうしても「0→1」の最先端研究開発がしたい。 |
| 働く環境 | 作業着OK。現場で体を動かす、機械を触る、改善(カイゼン)活動が好き。 | デスクワーク中心で、アカデミックな環境に身を置きたい。 |
| キャリア | 現場のスペシャリストを目指す。あるいは転職でキャリアアップする気概がある。 | 将来的に経営幹部や部長クラスまで出世したい。 |
どうでしょうか?
もしあなたが「研究職へのこだわり」よりも、「早く自立して、技術者として安定したい」「資産を作って自由になりたい」という思いが強いなら、デメリットは十分に「許容範囲内(許容可能なリスク)」と言えます。
結論(あなたの人生の優先順位は?)
最後に、私の結論をお伝えします。
迷わず【進学】してください。就職すると後悔します。
【就職】が最適です。学校推薦をフル活用して、優良企業切符を掴んでください。
時代は変わりました。「高専卒だから一生安月給」なんてことはありません。自分のスキル次第で、キャリアはどうにでもなります。
現役高専生へのメッセージ
私は就職を選び、製薬工場の現場で働きながら、資産を築く道を選びました。
「研究者」にはなれませんでしたが、今の生活とキャリアに後悔はありません。それは、メリットもデメリットも理解した上で、「自分で選んだ」からです。
進路選びは、あなたの人生で初めて会う大きな分岐点かもしれません。
周りの声に流されず、あなたの優先順位を見つめ直してみてください。
もし、「もっと具体的なQCの仕事内容が知りたい」「就職先の選び方で迷っている」ということがあれば、フッターの質問欄から気軽に連絡をください。
一緒に考えましょう。
進路選びは、人生におけるとても大きな選択の一つ。じっくり考えて、納得のいく答えを出してください。
